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  • 執筆者の写真Takashi Nagai

業務指示を確実に実施してもらうための5つのテクニック

あなたは業務指示を出したときに、メーラー(メールアプリのことです)で重要度を上げたり、件名に【重要】や【至急】とつけても読まれなかったり、読んでも実施されなかったりしたことはないですか?

特に忙しい人やメールをたくさん受け取る人には、あなたのメールは見落とされている可能性があります。 相手はもう、【重要】や【至急】に慣れてしまって、今自分がやっている仕事を中断してまで見ようとは思わないのでしょう。

でもあなたは、とても重要な指示メールを送ろうとしていて、大至急見て欲しいのですよね? そんなときはどうしますか?

ちょっとしたテクニックを使うと、メールの開封率とそこに書かれている指示の実施率が上がります。

以前に関が「読まれるメール!にはコツがあった」で基礎的なテクニックをご紹介しましたが、今回はより高度なテクニックをお伝えします。


テクニック1:興味を引く件名にする


メールはなんといっても件名が命です。あなたもそうだと思いますが、メールを開くかどうか判断するときは件名と送信者を見ます。 送信者は操作できませんが、件名は自由に決められます。 なので他のメールに埋もれないような目立つ件名にする必要があります。

では、目立つ件名とはどのようなものでしょうか?

以前私は、「XXを実施しなさい」という件名をつけたところ、実施率がとても高かったことがありました。いつもは「XX実施要』とか「XX実施願い」とか書いて出しているので、突然「・・しなさい」という命令調の件名が来て、びっくりして、つい開けてしまったためです。

このように、日頃出さない形の件名にするのは、効果的です。 ただし、こういった方法は、何度も使えないのが欠点です。人間はすぐに慣れてしまいますから。

あと、疑問を抱くような件名も効果的です。 ついメールを開きたくなるような、相手の好奇心をくすぐるものです。 たとえば「〇〇部長から重大なお知らせがありました」なんていう件名だと、開いてしまいませんか?

ちなみに、あなたの私用メールの迷惑メールフォルダを見て、その件名を眺めてみてください。(決して開かないでくださいね。) そこには興味深い件名がたくさん並んでいると思います。迷惑メールを送る人たちは、メールを開けてもらうために、あらゆるテクニックを駆使していますので、その意味でとても参考になります。 でも、あなたが出すのはビジネスメールなので、あまり奇抜なものはよろしくないですが。


テクニック2:文章の頭に要点を書く


メールソフトによっては、一覧表示のときに本文の冒頭部分を表示するものがあります。その部分に興味を引く文章を入れるか、要点を簡潔に述べるのが良いです。

一覧で冒頭部分が表示されなくても、メールを開いたら挨拶や依頼内容以外のことが延々と書かれていたら、読みたくなくなります。 業務指示を出すに至った背景から書き始める方がいますが、それは絶対にやってはいけないことです。

よく、「文章は起承転結が大切」と言う方がいらっしゃいますが、それは小説の世界だけです。指示書は指示内容を先に書いて、後からその理由をつけましょう。


テクニック3:指示内容を具体的にする


指示内容を先に書いても、それが曖昧だったり、指示を実施する意味がわからなかったりすると、受信者にとって指示内容の確認をする必要があります。そうなるとその指示のプライオリティが下がって、結局指示を実施してくれなくなります。

そうならないようにするには、指示を具体的にわかりやすく書くことです。たとえば以下のような指示を書いたとします。

”S社の商品キャンペーンをおこないます。x月x日に店舗に商品とキャンペーンセットが届きますので、x月○日までに専用コーナーを設置して、新商品を陳列して、POPを目立つようにおいてください”

これではとてもわかりにくいので、以下のようにすると見やすくなります。

”S社新商品キャンペーンについて  x月x日に店舗にS社の商品とキャンペーンセットが届きます。  x月○日までに以下の手順で商品を陳列してください。   手順1:専用棚を設置   手順2:商品を陳列   手順3:POPを設置

このように、箇条書きはとても有効です。しかも手順を細分化することによって、実施確認も容易になります。


テクニック4:写真や動画をつける


前述の商品陳列や棚割などの場合は、実際に並べた写真を添付することによって、イメージがわきますし、店舗によって違いが出ることもなくなります。

前回寺本が書いた「業務指示にビデオを使いましょう」のように動画(ビデオ)を使うと、より一層正しく伝わります。


テクニック5:期限と作業時間を明確にする


期限が曖昧だと実施してもらえません。 相手は忙しいのです。やらなければならないことを複数抱えて、それに優先順位をつけて、順番に作業しています。 あなたの指示はその優先順位リストに割り込ませないとならないのです。

通常そのリストは期限順に並んでいます。期限が近いものほど先にやらなければならいことになります。でも、期限が遠くても作業時間が多いものは、早めに手をつける必要があります。なので、作業時間は期限と合わせて伝える必要があります。


最後に

いかがですか?

ちょっとした工夫で、相手に与える影響力が変わるのがわかっていただけたでしょうか?

相手がなにを考えていて、何を悩んでいて、何がしたいと思っているのかを、相手の身になって考えると、ここでご紹介したテクニック以外にも、影響力を与えられるようなものが見つかると思いますので、この機会にぜひ考えてみてください。

メールでなくて、業務指示ツールをお使いの場合でも、このテクニックは必要です。

「ツールを導入すると問題が解決する。」と思われている方がいますが、そんなことはありません。ツール(道具)はただの道具でしかありません。高級な万年筆を使っても字が綺麗になるわけではありません。

でも、使いやすいツールと使いにくいツールがあるので、その辺りは見極める必要がありますね。

次回は、使いやすいツールと使いにくいツールの違いについて書いてみます。

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