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  • 執筆者の写真Takashi Nagai

WOMSは15年前からあった?(後半)

前半はいかがでしたか? 音川氏が業務指示ツールを手がけたきっかけやWOMSにかけた熱い想いが伝わったかと思います。

後半は、システム開発の苦労話を語ってもらいます。その中でWOMSのコンセプトや将来像なども話していただきます。

コンセプト固めからはじめた

通常のシステム開発だと、まず要件定義があって、そのあと設計という進め方になりますが、実は一番最初にやったのはのコンセプト固めでした。

いまでもWOMSの説明で使っている、指示の発信と受信、実施報告と実施状況確認の四つのブロックがある絵がありますが(右図)、実はあのコンセプトをひねり出すのに1年ぐらいかけてディスカッションしてたの覚えてます。関係者が集まって、どうやったら情報がしっかり見えるようになるのかを、毎週熱く議論していました。

まずはモックアップを作るところからスタートしました。コンセプトになっている基本の動きをモデル化して、先に画面を固めるというやり方でした。 今だとアジャイル開発に近いですかね。当時はそういった言葉も概念もありませんでしたが。

そうやって作った紙芝居をお客様にお見せして、どうゆう動きになればいいのかをまさしく手探りで作り始めたのがスタートです。

紙芝居は、最初はエクセルで作っていましたが、その後に徐々にHTMLで作れるようになってきたので、よりリアルな紙芝居ができるようになりました。

そのようなやり方だったので、実際にお客様から開発のゴーが出るまでおそらく2年ぐらいかかったと思います。

開発はわりとすんなり

開発に着手してからは実は早くて、基本機能は1年せずにリリースしていました。すでにコンセプトを決めていましたので、あとはIT的な要素を固めれば良いという状況でした。

ただその時はまだ基本機能だけでしたので、その後どういう機能追加して行かないといけないのかというのを検討するのに、また時間がかかりました。

リリースでのお客様の反応は良かったですね。ただもうそのぐらいになってきますと競合が出てきてまして、コンセプトの近いものが出始めてました。なので今度はそことの競争が激しくなってきました。

最初にFAXの束を見た時は、ドリームアーツさんのShopらんもなくて、ネットパイロッティングさんのP2netだけだったんですけどね。

機能追加のポイント

機能追加はコンセプトを中心にして、どういうサブシステムが必要なのかということを考えました。それが今のWOMSのベースになっています。

具体的には、文書添付機能とか、アンケート機能とか、当時から画像や動画も意識して設計を進めていました。

もう一つはですね当時はなかなかなかったんですけど、ホールディングス対応ができるデータベース構造にしました。今でこそM&Aが普通になってますが、当時はほとんどなかったですね。でも近い将来M&Aが活発になるだろうと考えて、ホールディングス対応ができるようにしました。競合はまだこの機能を持っていなかったので、そこが差別化になってました。

開発トラブル

1次リリースはすんなり言ったのですが、2次リリース時にトラブルがあって、2週間ぐらい缶詰しました。

動かしてみて初めて業務に合わない動きをしていることがわかって、突貫工事で直しました。2次リリースでは、店舗数も数千店舗に増えていて、我々も大規模リリースの難しさを学ばせていただきました。

特に小売業のお客様ですと独自のやり方があったり、お客様ごとに考え方が違ったりするので、システムはある程度柔軟に対応できるようにしないと結局使われない仕組みになってしまいますね。

WOMSの今後

現在の業務指示ツールは洗練されてきていて、競合もたくさんいます。そういう中でWOMSはシンプルさが売りなのですが、一方で業務が多様化していますので、その辺りに追随するには機能は正直足りないと思っています。

しかし我々は、そういった機能を訴求するのではなくて、もっとより業務指示に特化した仕組みの方をブラッシュアップしたいと思っています。

コンセプトをもっと追求したいですね。

労働人口が減少している中で、今後は機械が直接人に指示を出したりするような世界が必ずきますので、そういったところにも対応していきたいと思っています。

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